2023.02.15
BEST PRICE版
admin
今からそう遠くない世界。この世界には人々の住む人間界とは別に、天界と魔界が存在していた。人々はそんなことを知る由もなく、平穏に暮らしている――とある離島の温泉旅館に住み込みで暮らしている「堂前 玲弥(どうまえ れいや)」は、その旅館の女将の娘である「小花衣 桃華(こはない とうか)」と共に、生まれ育った島「神禰島(かみねじま)」の過疎化について頭を悩ませていた。――といっても普通の学生である二人には何もできず、二人は慣れ親しんだ「羽苦労神社(はぐろじんじゃ)」への願掛けに今日も足を運ぶ。すると突然あたりは眩い光に包まれ、気が付けば目の前におかしな格好をした三人の女の子が!?「悪魔の更生」というわけの分からない任務を一方的に押し付けられ、悪魔のお目付け役の天使である「シャル」、魔王の娘の「ルシエラ」、その侍女である「マティ」との生活を余儀なくされてしまう――果たしてこの突然の来訪者たちとの交流はうまくいくのだろうか――!?
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2022.12.11
BEST PRICE版
admin
青年・東雲暁は、目覚めると紅葉の舞う河原に立っていた。なぜここにいるのか、どう進むべきなのか、なにも覚えていないままで。ただわかるのは、目の前にサイコロが浮いているという状況だけ。「さあ、賽を振りなよ」まず、そうしないことには始まらない──謎の女・クナドにそう促され、彼は与えられた賽を振る。「──ここは」すると、彼が目にしていた景色はガラリと変わった。風流な自然もどこへやら、彼が立っていたのは京の歓楽街・秋の祇園──「四条通……」思わず口をついてしまうほど、どこか郷愁を覚えるその景観。ただし普段は賑わい豊かなこの繁華街も、今は嘘のように静まり返っている。「五マス目──残念ながら、一回休み」天より響くクナドの声。彼は、ようやくこの世界の理を知る。「双六だ」賽を振ると、マス目を進むことができる。賽を振ると、あがりを目指すことができる。そして、同様に覇を競う相手もいるということに。「あんたは敵だ。あまり馴れ馴れしくするな」制服に身を包んだ少女、野々宮京楓は冷酷に暁を敵とみなした。彼女だけではない。双六ならば、勝者となるのは一人だけ。「勝ってみせる。俺よりラッキーな奴はいない」己こそが天に祝福されし運命の持ち主であると、信じて疑わないのが彼の誇り。青年は持ち前の幸運を武器に、あがりを目指して賽を振る。
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